消えた桑畑

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 故郷から送られて来た糠搾り大根の山です。

スーパーで買うと驚く値段ですが産地で漬け込むと意外に安い値段に

ビックリしました。姪がご近所にもお裾分けできるようにと気を利かせて

沢山送ってくれました。白漬けで甘みがあり、ホロリと辛い良いお味です。

養蚕が盛んな土地でしたが、今は蚕を飼う人も無く、桑畑が消え失せました。

 消えた桑畑は、大根畑と変身し群馬県は大根の産地となりました。

関越が出来物流が良くなるに連れ農家が田畑の仕事を止めサラリーマン化し

広い関東平野には大きなスパーが林立し、大手の企業が稼働し、農家は契約

農家と化しつつの状態です。外資系のコストコが有ったのには驚きました。

 総理大臣が4人もでた土地柄か道路は何処も綺麗に整備されて一級道路で

車の列が切れることなく走っております。

 

 その昔、学校帰りに庭に繋いで有った牛が綱を切って逃げ出し一直線に農道を

土煙を上げて走って来るのに出くわした学校帰りを思い出しました。

父が日頃からこの様なときは桑畑に逃げ込めと教えており、咄嗟の判断で桑畑に

逃げ込み難を逃れたのです。

 今では、家畜を飼う農家は無くこの様な出来事も無くなったと思いますが

春先には、興奮した家畜、特に牛が角を振りかざして暴れる季節で、長い一本道を

歩くときは心細く怖い物でした。見通しが良いだけに逃げ場が有りませんから。

 桑畑も枯れていていますが、頭を下に一直線に走ってくる牛は急には曲がれ無い

ことを親達は良くしていたのだと思います。後を追いかけてきた主は私を見て

ホットしておりましたが、生きた心地はなく倒れそうでした。真っ青な顔を

している私を気遣って家まで自転車で送ってくれました。